相談窓口には、悩みの相談に乗ってくれる『相談員』がいます。
でも、「相談員って言ってもどんな人たちなの?」と思いますよね。
実は、相談員といっても、みんながみんな資格を持っているわけではないのです。
臨床心理士だったり、保健師だったり、資格は持っていないボランティアだったり…
そして、誰に相談するかで話の聞き方が違うこともあるのです。
この記事では
- 相談員によって話の聞き方は変わるの?
- 自分は誰に相談するのが一番いいの?
と疑問を抱いている人のために
を臨床心理士のあたるが説明していきます。
資格ごとの特徴が分かるよ
持っている資格によって社会的な役割が違う
なんで資格によって聞き方が違うの?
それぞれが担う役割があるんだ
同じ相談員でも、なぜ資格によって話の聞き方が変わるのか、不思議ですよね。
突然ですが、あなたの学校の校則は、厳しいですか?
制服のスカートの長さ、ブレザーの下に着るセーターの色、髪の毛の色などをうるさく注意された記憶はありますか?
校則についてうるさく言うのは、生徒指導担当の先生ではないですか?
それに対して保健室の先生は、わりと柔軟に対応してくれますよね。
もちろん、「ウチの学校は保健室の先生も鬼みたいだよ」という人もいるかもしれません。
でも、ここで言いたいのは、立場によって言うことが違うということです。
生徒指導の先生:生徒の問題行動を未然に防ぐ取り組みを中心になって進める役割
保健室の先生:生徒の心身のケアやサポートをする役割
このように先生たちはそれぞれ役割が違います。
だから、役割にあった関わりをしているわけです。
いろいろな資格も同じで、それぞれの資格によって社会的な役割が違うのです。
そのため、どんな資格を持っている人かによって、相談の乗り方は変わってくることがあります。
資格ごとの話の聞き方と相談する相手選びのポイント
誰に相談すればいいの?
自分が相談したいと思える人を探してみて
誰に相談したらよいのかは、それぞれの資格の特徴から考えてみるとよいです。
それぞれ詳しくみてみましょう。
寄り添って話を聴いて欲しいなら、心理士に相談する
臨床心理士や公認心理師は、大学や大学院で傾聴の訓練を受けているので、受容的に話を聴いてくれます。
そのため、自分の気持ちに寄り添って話を聴いて欲しいのであれば、心理系の資格を持つ相談員に話すとよいでしょう。
もちろん心理士も助言をすることはありますが、心理状態を観察しながら相談に応じますので、精神的なダメージを与えるような言い方はしないはずです。
心身の健康についてアドバイスが欲しいなら、保健師に相談する
保健師は、人々が健康でいられるようにサポートする役割を担っていて、病気の『予防』に重点をおいています。
そのため、状態が悪化して病気にならないように、少しでも健康な状態に近づけるように、アドバイスをしてくれます。
健康になるにはどうしたらよいか知りたい人は、保健師に相談するのが近道でしょう。
病気や障害の診断をして欲しいなら、医者に相談する
「自分はうつ病なのか」「何か障害があるのか」など、診断をして欲しい場合は、医者に相談しましょう。
なぜなら、診断は医師にしかできないと、医師法で定められているからです。
また、眠れないから薬を処方して欲しいなど、お薬をもらいたい場合も医者に相談するのがよいでしょう。
資格のない相談員も研修を受けてトレーニングしている
資格がある人に相談した方がいいの?
資格がない人も研修を受けているから大丈夫
相談する人として選ぶのであれば、資格を持っている方が安心だと思うかもしれません。
しかし、そんなことはありません。
資格がなくても相談員として働いている人たちはほとんどが研修を受けています。
どんな風に話を聞いたらいいのか、どんな支援をしたらいいのかなどを心得て相談に乗ってくれます。
そのため、資格がないからといって心配する必要はありません。
また、話をするだけでもカタルシス効果が得られることもあるので、たとえ相談員でなくても、話をしてみるとよいでしょう。
カタルシス効果について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照してください▼
まとめ:資格の特徴をヒントに、自分に合った相談相手を選ぼう
どんな資格を持っていても、相談員は丁寧に話を聴いてくれます。
でも、その聞き方は少し違うことがあります。
資格ごとの特徴をヒントに、自分が話しやすい相手を選んで相談してみましょう。
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