学校で何か困ったとき、先生に相談するのは勇気がいりますよね。
でも、誰に相談するか、どんな風に相談するかを考えておけば、相談しやすくなります。
この記事では
- 授業に集中できない
- 身体や心の調子があまりよくない
- 友達に嫌なことをされる
- 家の悩みを先生に相談したい
といったことで悩んでいるけれど
- 担任の先生は頼れない
- どうやって相談したらいいか分からない
という人のために
ということを、臨床心理士のあたるが分かりやすく説明します。
学校で困った時に相談できるようになるよ
学校で相談するなら話しやすい大人を選ぶ
どの先生に相談したらいいの?
学校には先生がたくさんいます。
先生以外にも働いている大人がいます。
まずは、誰になら話せるかを考えてみましょう。
担任の先生や学年主任の先生に相談する
一番最初に思いつくのが、クラス担任の先生ですよね。
毎日顔を合わせるし、クラスのメンバーのことを知っている人。
でも、だからこそ言いづらいこともあります。
先生が、苦手な友達を気に入ってたりすると、相談しづらいよね
では、学年主任の先生はどうですか?
その学年をまとめる先生であり、それなりに先生としての経験を積んできている人です。
ちょっと遠い存在かもしれませんが、もし話しやすそうであれば、学年主任の先生に相談してみるのも手かもしれません。
保健室の先生に話してみる
保健室の先生は「養護教諭」とも呼ばれる先生です。
怪我をしたときや体調が悪いときに手当してくれるだけでなく、心の健康についても相談にのってくれます。
落ち着いた場所で寄り添って話を聞いてもらえると、こちらも話しやすいですよね。
スクールカウンセラーを利用してみる
先生に言うのは友達とか親にバレそうで嫌だな…
先生に言うと友達や親にすぐ伝わってしまいそうで怖いならば、スクールカウンセラーに相談するのはどうでしょうか?
スクールカウンセラーは、平成7年から公立学校に配置されるようになった、学校でカウンセリングをする人です。
公認心理師や臨床心理士、精神科医であることが多いです。
週1回程度、学校に来て子ども、保護者、先生たちの相談にのっています。
都道府県や学校によって、来ている頻度や時間は違って、常駐している中学校もあれば、配置されていない学校もあります。
相談の申し込みは、担任の先生や話しやすい先生に、「スクールカウンセラーと話したい」と伝えて繋いでもらうか、スクールカウンセラーに直接、「相談したい」と伝える方法があります。
どうやってスクールカウンセラーに直接伝えるの?
スクールカウンセラーに直接相談を申し込む方法について、詳しく説明しますね。
学校で相談室やカウンセリングルームを見たことはありますか?
そこに、相談や申し込みが投函できる場所がありませんか?
学校によって違いますが、相談などが自由に投函できる仕組みがある学校もあります。
そのため、先生には言いづらいという人も、自分に合った方法で相談を申し込むことができます。
また、相談の内容は、人間関係のことやジェンダーの問題、進路のこと、心身の不調など、どんな話でも聞いてもらえます。
私も高校のときに進路決定で悩み、スクールカウンセラーに相談したことがあります。
そのときは、「ゴールは一緒でも、そこにたどり着く道はいくつもある」といったアドバイスをもらいました。
そして本当に回り道をして、目指していたゴールに近づけているように思います。
あの時スクールカウンセラーに相談して、視野が広がったよ
他に話しやすい先生はいないだろうか?
どれもピンとこないな…
学校の先生を思い浮かべてみて、他に話しやすい先生はいますか?
昨年度の担任の先生
あなたのことを一年間みていて、よく知っています。
美術や音楽の先生
美術室や音楽室に一人でいることもあって、話しかけやすいかも。
担任になったことはないけど、やたら声をかけてくれる先生
あなたが困っているんじゃないかと、気にしてくれているのかもしれません。
先生じゃないけど用務員さん
気さくで話しやすい用務員さんに、ちょっと手助けしてもらうのもありですね。
学校にはいろいろな大人たちがいます。
味方をしてくれるか心配になっているかもしれませんが、きっと助けてくれるはず。
もし困っていることがあるなら、誰かに話してみてくださいね。
学校の先生に相談するときの言い方
なんて話しかけたらいいの?
相談する先生が決まったら、次のステップで相談してみましょう。
- STEP1自分の悩みを整理する
自分なりに悩みの内容、状況、気持ちをまとめてメモしておく。
- STEP2先生の都合を聞く
ゆっくり話ができる時間を先生に聞く。
- STEP3自分の悩みを話す
悩みを整理したメモに沿って、先生に相談する。
STEP1:自分の悩みを整理する
先生に声をかける前に、自分のなかでどんなことを話したいか整理しておきましょう。
考えるポイントは次の3つです。
- 何についての悩みなのか
- どういう状況か
- 自分の気持ちや身体症状など
たとえば、友達からの嫌がらせで悩んでいるのであれば、
- 友達のことについての悩み
- 選択授業のときに、近くに座ってわざと聞こえるように「キモイ」など悪口を言われる
- 悪口を言われて嫌な気持ちになるし、選択授業の前はお腹が痛くなる
という感じです。
悩みは自分のなかでも整理できていないことが多いので、うまく言葉にならないこともあります。
なので、キレイにまとまらなくて大丈夫です。
自分でできる範囲でいいので、少し整理してみましょう。
メモしておくと話すときにも使えるよ
STEP2:先生の都合を聞く
相談する内容が整理できたら、先生に声をかけてみましょう。
相談するなら、ゆっくり話を聞いてもらいたいですよね。
なので、いきなり相談を始めずに、先生の都合を聞きましょう。
つまり先生にまず伝えることは2つ
- 〇〇のことで悩んでいる、相談したいことがある
- 都合のよい時間を教えて欲しい
「友達のことで相談したいのですが、相談できる時間はありますか?」
というように伝えてみましょう。
また、声をかけるタイミングは
- 授業後の休み時間に教室や廊下で
- 放課後の職員室で
など、話しかけやすいタイミングを狙って声をかけてみましょう。
相談事で先生に話しかけるとなると、とても勇気がいると思います。
しどろもどろになって、うまく言葉が出てこないかもしれません。
でも「〇〇のことで悩んでいる」「相談したいことがある」とさえ言えれば大丈夫です。
悩みを相談したいんだということが分かれば、先生もあなたの気持ちを汲んで、言葉をゆっくり聞いてくれますよ。
STEP3:自分の悩みを話す
先生と約束した時間になったら、落ち着いて自分の悩みを相談してみましょう。
STEP1で整理したメモを見ながら話しても構いません。
話している途中に泣いたり、苛立ってしまったりしても大丈夫です。
自分なりの言葉で、自分の気持ちを伝えてみましょう。
先生にとって生徒からの相談は嬉しいから大丈夫
補足:話すのが難しいなら手紙を渡す
面と向かって話すのは無理かも
実際に顔を合わせながら話をするのに抵抗がある場合は、手紙に相談ごとを書いて渡すのもいいかもしれません。
悩みごとを書いた手紙は、とても大事なものです。
落とさないように気をつけて、職員室でしっかり先生に手渡ししましょう。
渡すのが気まずいときは
「これ、お母さんからです」
と言って渡してみるのもアリです。
ただ、その場合は、手紙の最後に「お母さんからと嘘をついてごめんなさい」と書いておきましょう。
手紙なら一人の時に落ち着いて書けるね
まとめ:学校での悩みは話しやすい大人に相談
学校ではいろいろな問題が起きて、悩むことも多いです。
学校にいる大人は、先生以外も子どものことを気にかけています。
まずは自分の悩みを少し整理して、話しやすい大人に相談してみましょう。
話すだけでもきっと気持ちが楽になりますよ。
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