【子供向け】親に叩かれるのは普通?虐待の4つの種類と相談方法を専門家が解説

心の相談窓口

親から日常的に叩かれたり罵られていたりすると、「他の家でも普通なのかな?」と疑問に思いますよね。

子どもへの関わり方と発達の関係性の研究が進むにつれ、暴力的な関わりはよくないと言われる時代になってきました。

そのため、今の時代、親から叩かれることは「普通」とはいえません。

でも、親は怖いし、どう対処したらいいか分からないですよね。

この記事は

  • 親に殴られる、蹴られる
  • 親の言葉に心が傷ついている
  • 誰かに相談するとエスカレートしそうで怖い

という人のために

  • 「親から叩かれる」などの虐待には4つの種類がある
  • 親が怖いときは児童相談所が助けてくれる
  • 児童相談所に相談するまでの手順
  • 児童相談所に相談したらどうなるのか

を臨床心理士のあたるが、分かりやすく説明します。

あたる
あたる

もう我慢しなくていいんだよ

子どもは守られる権利があります。

これからどうしたらいいか話していくので、一緒に考えてみてください。

この記事を書いた人
\あたるです/
  • 子どもの心理に携わって10年
  • 臨床心理士・公認心理師
  • 詳しいプロフィールはこちら
  • 質問・相談はXまたはInstagramで気軽にDMください
  • バーチャル談話室もやってます
\とにかく誰かに相談したいという人は話しに来てね/

親からされる嫌なことは「虐待」かもしれない

ニュースなどでも聞く「虐待」という言葉

頭に思い浮かぶのは、叩かれるなどの暴力かもしれません。

でも、「虐待」というのはそれに限られているわけではないんですよ。

児童虐待防止法第2条で定義している、「児童虐待」は次の4つです。

  • 身体的虐待
  • 心理的虐待
  • ネグレクト
  • 性的虐待

殴られる、蹴られる、物を投げられる

叩かれるなど、体を傷つけられることを、身体的虐待といいます。

熱いものを肌にかけられたり、首を絞められたりすることも、身体的虐待です。

怒鳴られる、理不尽なことばかり言われる

言葉での暴力、「お前なんかいらない」と言われたり、キレられたりすることを、心理的虐待といいます。

無視されたり、お兄ちゃんと比べられて差別されたりすることも、心理的虐待です。

ご飯がない、お風呂に入れない

食事を与えてもらえなかったり、体をキレイに保てない環境だったりすることを、ネグレクトといいます。

ネグレクトとは、育児放棄や育児怠慢のことです。

中学生にもなれば、自分で食事を準備することもできるかもしれません。

でも、お金を与えられていなければ、そもそも食材を買うこともできません。

あまりご飯を食べないでいると、倒れてしまうこともあります。

体を触られる、気持ち悪いことをされる

親にプライベートゾーンを触られたり、「触れ」と言われて強要されたりすることを、性的虐待といいます。

プライベートゾーンとは、水着を着た時に隠れる部分や口など、身体の大切なところです。

「なんだか気持ち悪くて嫌だな」と思っても、「誰にも言うなって言われてるし」「友達に言ったら変に思われそうだし」と考えて言わないようにしていることこそ、大人に相談した方がよいことかもしれません。

親が怖いなら児童相談所が助けてくれる

ニュースで「虐待」がとりあげられると、同時に「児童相談所」という名前を聞くことも多いですよね。

児童相談所は、18歳未満の子どもが安心して安全に生活できるように、援助する機関です。

親から嫌なことをされているのであれば、児童相談所に相談すると助けてくれます。

児童相談所について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください▼

児童相談所に相談するまでの方法

悩む高校生
悩む高校生

いきなり児相には行けないよ…

児童相談所で相談してみようと思っても、いきなり児童相談所に行くのは、ちょっとハードルが高いですよね。

家からは遠いかもしれないし、どんな大人がいるかも分からないし…

それなら、まずは身近な大人に相談するとよいです。

児童福祉法第25条では、「虐待を受けている子どもを発見した人は、児童相談所に通告しなくてはいけない」ということが書かれています。

これは「通告義務」といいます。

そのため、信頼できる大人に相談すれば、児童相談所に繋げてくれるはずです。

次のなかで、相談できそうな大人はいますか?

学校で先生に相談する

毎日のように通っている学校。

先生なら通告義務のことも知っているでしょう。

担任の先生でなくてもいいです。

保健室の先生や部活の先生、教頭先生など、思い浮かんだ先生でいいですよ。

学校の先生への相談のしかたについては、こちらの記事を参考にしてください▼

警察に助けを求める

交番にいって、お巡りさんに話を聞いてもらうのもいいです。

夜、緊急の場合は、学校やお店も開いていないでしょうから、交番に駆け込んで事情を話しましょう。

緊急のときに備えて、普段からどこに交番があるのか、探しておくのもいいですね。

よく面倒をみてくれる近所の人に話してみる

周りにあなたを気にかけてくれている人はいませんか?

もしかしたらその人は、あなたの家の様子が変だなと思って、心配しているのかもしれません。

通告義務は国民全員に課せられているものです。

先生でも警察でもない人に相談するのは不安かもしれません。

でも、よく面倒をみてくれている人なら、きっと助けてくれるはずです。

児童相談所虐待対応ダイヤル189に電話する

誰にも相談できない。

でも誰かに助けてもらいたい。

そんなときは、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」に電話しましょう。

この番号に電話をかけると、近くの児童相談所に繋がります。

そして、虐待の相談をすることができます。

いざというときは、勇気を出して電話してみましょう。

\誰にも相談できないという人はこちら/

嫌な思いを話した後は、児童相談所での一時保護や相談、指導

悩む高校生
悩む高校生

児相に行ったあとどうなるの?

信頼できる大人に相談して、児童相談所に事情が知られたら、そのあとどうなるのか心配ですよね。

児童相談所は、通告を受けたら48時間以内に、その子が安全か確認することになっています。

確認の方法はいろいろなパターンがありますが、児童相談所の職員が直接話を聞きに来ることもあります。

自分の事情や、これからどうしたいのかを、素直に話してみましょう。

その後は状況によって判断が変わります。

  • 家には帰らず一時保護される
  • 一度帰宅し、後日親子で相談に行く
  • 児童相談所の職員が親に指導をする

家にいることが危険で、家庭から引き離した方がいいと判断されたら、子どもを「一時保護」します。

「一時保護」では、家から離れて、寝泊りできる施設で生活します。

施設によって一日の流れは様々ですが、職員がお世話をしてくれるので、心配はいりません。

また「一時保護」にならない場合でも、相談に通ったり、家が安心できる場所になるように指導したりしてもらえます。

あたる
あたる

親がエスカレートしない対応を考えてくれるよ

まとめ:親のことで嫌な思いをしているなら、信頼できる人に相談を

親に日常的に叩かれたり罵られたりすると、安心して家にいることができません。

子どもは守られる権利があります。

安心して安全に生活できていないのであれば、児童相談所が助けてくれます。

「うちは友達の家と違ってなんだかおかしいな」と感じたら、まずは信頼できる大人に相談してみましょう。

そして、あなたにとって一番よい方法を一緒に考えていってください。

もし身近に相談できる大人がいない場合は、当ブログの筆者が運営するバーチャル談話室に話しに来てみてくださいね。

\相談できる人がいない時はここに来てね/

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