親の離婚は、子どもにとっても環境が大きく変わる大イベントです。
自分も大変なのに、離婚後の親の相手をするのが面倒くさく感じて、余計に疲れますよね。
実は、親自身も離婚によって心が不安定になるのです。
だからといって、子どもが我慢をして、親を支えようと頑張りすぎる必要はありません。
この記事では
- 離婚後、親が面倒くさく感じる
- 親と話すのが疲れる
- 親の相手に疲れたらどうしたらいいの?
と感じている人のために
ということを、臨床心理士のあたるが分かりやすく説明します。
疲れた自分を癒せるよ
離婚後の親が面倒くさくなる3つの理由
自分で離婚するって決めたくせに不満ばっか言う
離婚は親の都合でしたこととはいえ、心の中は揺れ動くものです。
親は離婚をしたことにより
- 後悔、怒り、不安、孤立感を感じる
- 人生の新たなアイデンティティを模索する
- 新たな責任や重荷が増えて、余力がなくなる
といった状態になります。
子どもの前では不安定さを見せない親もいれば、愚痴や不満をもらす親もいます。
それぞれ詳しくみてみましょう。
親は離婚によって、後悔や怒り、不安、孤立感を感じている
親も一人の人間です。
今まで人生を共にしてきたパートナーとの別れは、心を不安定にします。
- 「あの時もっと自分の気持ちを伝えていればよかった」
- 「結局あの人は最後まで何も分かってくれなかった」
- 「この先ひとり親としてやっていけるだろうか?」
こういった気持ちが出てきます。
そして、とても落ち込んだ様子をみせたり、新しいパートナーを次々に見つけたりします。
親が落ち込んでいると心配だよね
人生の新たなアイデンティティを模索する
結婚しているあいだは、「相手の妻または夫」として生きています。
でも、離婚すると「相手の妻または夫」というアイデンティティは失います。
そのため、新たにアイデンティティを探さなくてはいけなくなります。
アイデンティティとは、自分は何者かということです。
「自分らしさ」が分からなくなるんだね
もちろん、離婚したとしても「子どもの母親または父親」ではあるのですが、それ以外にも「自分はどう生きていくのか」を考え直さなくてはいけなくなります。
新たな責任や重荷が増えて、余力がなくなる
離婚すると、ひとりで家庭を支えていかなくてはいけなくなります。
正社員ではないお母さんは、パートを増やさないといけないかもしれません。
「ひとり親だからと悪く言われないようにしないと」とプレッシャーを感じることもあるでしょう。
こうした責任や重荷が増えることで、他のことを気にする余裕がなくなります。
親もいっぱいいっぱいなんだね
離婚した親に疲れた子どもである自分のケアが大切
離婚したあと、親は生活を立て直そうと必死です。
精神的にも不安定になって自分のことで精一杯になるため、子どもに目を向けることが少なくなってしまいます。
そのため子どもとしては
- 「なんか私の気持ち分かってくれないな」
- 「落ち込むお母さんを支えるのに疲れたな」
- 「やたら命令されるようになったな」
と感じることが増えます。
そのため、親と話すのが面倒くさくなったり、疲れたりしてしまいます。
でも、親の離婚は子どもにとっても心を不安定にする出来事です。
だから、我慢する必要はありません。
この記事で伝えたいことは「親も大変だから分かってあげてね」ということではありません。
親は不安定になってしまっているけど、子どももケアが必要だということです。
親を支えることばかり考える必要はありません。
学校の先生や親戚、友達や信頼できる大人を頼って、助けてもらってください。
自分の気持ちを伝えられる人に話してみよう
「信頼できる人がいない」「相談できる人がいない」と悩んでいる人は、こちらの記事も読んでみてください▼
まとめ:離婚した親も子どもの自分もケアが必要
離婚した親は心が不安定になって、子どもに対して今までと違う関わりをすることがあります。
でもそれを当たり前として我慢する必要はありません。
親の離婚は子どもにとっても心を揺れ動かすものです。
自分の気持ちを伝えられる人に、思いを話してみてくださいね。
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