親が離婚すると、別々に住んでいる方の親との関係に悩みますよね。
「嫌い」とまではいかないけど苦手意識があったり、会いたくないけど会った方がいいような気がしたり、複雑な感情を抱くことがあります。
別居親との関係に悩む理由には、自分の気持ちが見えなくなっていることが考えられます。
別居親に対する感情は、同居親の影響を受けている可能性があるのです。
この記事は
- 別居している親のことが嫌いになってしまった
- なんでこんなに会いたくないと思うんだろう?
- 離婚した親に会いたくないけど、嫌いとは違う感情なんだよな…
という人のために
を臨床心理士のあたるが説明します。
別居親に対する気持ちを整理できるよ
離婚して別居している親を嫌う3つの理由
離婚して別居している方の親のことが嫌いになるのは、親が離婚した時期や親同士の仲の良さが関係しています。
頭で考えているわけではないので、しっくりこないこともあると思いますが、心の中では次のような気持ちがあります。
それぞれ詳しくみてみましょう。
両親どっちが正しいのかはっきりさせたい
親が離婚するということは、両親が喧嘩をしたり、どちらかが悪いことをしたりしたのではないかと考えるでしょう。
特に小学校高学年の時期だと、白黒はっきりさせたい気持ちが強くなります。
そのため、父親と母親のどちらが正しいのかを判断しようとします。
そして、一緒に住んでいる親が正しいと判断すると、別居している親のことは嫌いと感じるようになります。
正しい親の味方でいたい時期だよ
一緒に住んでいる親とも離れ離れになることが怖い
離婚して片方の親と別々に住むことは、少なくとも親のうちの一人と離れ離れになるということです。
それは、子どもにとってショックな出来事でもあります。
そのため、一緒に住んでいる親とも離れ離れになってしまうのではないかと不安になります。
一緒に住んでいる親とは離れ離れにならないように、その親の気持ちを汲んで、親がしてほしそうなことをするようになります。
つまり、一緒に住んでいる親が、別居している親のことを悪く思っていると、別居している親のことを悪く言うことが増えます。
その結果、別居している親のことが嫌いと感じるようになります。
無意識に親の期待に応えようとするよ
一緒に住んでいる親の気持ちに自分の気持ちを重ね合わせている
離婚した親は、相手の親のことを悪く言うこともあります。
一緒に住んでいる親が、別居している親に対して不信感や敵対心、憎しみを抱いている場合、子どもは親の言葉や態度からその気持ちを察知します。
そして、親の気持ちと重ね合わせて、まるで自分がそう思っているような感覚を持ちます。
そのため、親が嫌っている相手のことを「嫌い」と感じるようになります。
別居親との面会で体調を崩すこともあるよ
離婚した親が嫌いというのは自分の本心と違うかもしれない
親が離婚することは、子どもにとってもショックな出来事です。
この先平穏に生きていくためにも、一緒に住んでいる親とは「うまくやっていこう」という心理が働きます。
そのため、別居している親のことを「嫌い」と感じたり、会おうとすると体調が悪くなったりすることもあります。
でも、その「嫌い」という気持ちは、本当の自分の気持ちとは違うかもしれません。
ただ、本当の自分の気持ちを今すぐ取り戻さなければいけないというわけではありません。
なぜなら、別居している親のことを「嫌い」という気持ちは、一緒に住んでいる親と離れ離れにならないように、自分を守るために作られた気持ちだからです。
「嫌い」が本当の気持ちのこともあるよ
自分の本当の気持ちの見つけ方
結局、私の気持ちはどうしたらいいの?
同居親と離れることで気持ちが見えてくるよ
本当の気持ちは、親と離れて暮らすようになると見えてくることがあります。
例えば、大学生や社会人になって一人暮らしを始めるタイミングです。
また、別居親との関係について、その気持ちを誰かに話してみるのもよいです。
一緒に住んでいる親ではなく、友達や信頼できる大人など、話せそうな相手に話します。
同居親と心理的に少し離れて、思っていることを口に出すことで、自分の本当の気持ちが見つかるのです。
「信頼できる人がいない」「相談できる人がいない」と悩んでいる人は、こちらの記事も読んでみてください▼
まとめ:離婚した親を嫌いでも好きでもいい
離婚して別居している親が嫌いという気持ちは、一緒に住んでいる親の影響を受けていることが多いです。
本当は別居している親のことも、嫌いではないかもしれません。
無理して本当の気持ちを探す必要はありません。
でも、違和感を感じているのであれば、誰かにその気持ちを話してください。
そして、自分の本当の気持ちが見えた時のために、別居親のことは「好き」でも「嫌い」でも「普通」でもよいということを覚えておいてくださいね。
コメント