友達に頼ってもらえなかったり、彼氏がなかなか会ってくれなかったりすると、「自分は誰からも必要とされてないんだな」と感じて辛くなりますよね。
心が傷つき、「自分は生きる価値があるのだろうか」とさえ思うこともあります。
人は、大切な人から認められたいという気持ちを持っています。
そして、人に認められることで自分を大切に思うことができるのです。
だから、必要とされないと感じると、辛くなったり生きる意味が分からなくなったりすることもあります。
ただ、本当に誰からも必要とされていないのでしょうか?
必要とされないと感じるのは、心の中の何かが影響しているかもしれません。
この記事は
- 友達に必要とされていない気がする。
- 彼氏にも大事にされず生きている意味が分からない。
と思っている人のために
ということを臨床心理士のあたるが、分かりやすく説明します。
これを読めば辛い気持ちが少し軽くなるよ
必要とされないと感じると心が傷つく
私には仲の良い友達がいません。
休み時間も移動教室の時も、いつも一人です。
理科の実験で班ごとに活動する時は邪魔者扱いされて、私はいないものとして実験が進んでいきます。
私なんかいなくてもいいんじゃないかと思って、生きているのも辛いです。
必要とされないってつらいよね…
人から大事にしてもらえず、必要とされないと感じると、自分を大事に思う気持ちが傷つきます。
必要とされないと感じるのはどのような時で、心はどのように動いているのでしょうか?
存在を認められない時に必要とされていないと感じる
必要とされないと感じる時、自分の存在を認められないような経験をしていることが多いです。
- 仲の良い友達が大事なことを別な子に相談していた
- いつも一緒に帰る友達が最近一緒に帰ってくれない
- グループLINEで自分だけ既読無視される
- バイト先で自分だけ話に入れない
- いつも一人ぼっちでみんなに嫌われている
友達やバイト仲間のなかで、自分もいるのにいないように扱われると、必要とされないように感じます。
- 彼氏が他の女の子を頼って仲良くしていた
- 彼氏からLINEが返ってこないし会ってくれない
- 彼氏に何を言っても否定される
彼氏に、相手が自分でなくてもいいような振る舞いをされると、寂しくなります。
存在を認めてもらえないと自己愛が傷つく
そばに居るのに無視されたり、自分を否定されたりして、自分の存在が認められていないような経験は、自己愛を傷つけます。
心理学で「自己愛」は、心の健康に欠かせないもので、自分を大事に思う気持ちのことです。
「自己愛」と「ナルシスト」は違うよ
誰にでも自己愛はあって、褒められたり認められたりすることで、自己愛が満たされます。
反対に、自分の存在が認められないと、自己愛が傷つきます。
そのため、ここに居ることを無視されると、心が傷つき「必要とされない」と落ち込むのです。
存在を認められる感覚の育ち方
大切な人に認められる感覚は、赤ちゃんの頃から育っていきます。
たとえば、赤ちゃんは不快なことや不安があると泣いて周りに知らせます。
赤ちゃんのメッセージを受け取った母親は、赤ちゃんを抱っこしたり、ミルクやオムツのお世話をしたりします。
抱っこやお世話によって、不快や不安が取り除かれ、赤ちゃんは安心感を得ることができます。
泣いて要求を伝えたら母親が応えてくれることを繰り返すと、信頼感が育ちます。
そして、自分の存在が人に認められたという感覚が生まれます。
大切な人から認められることで、自己愛は築かれます。
つまり、人に認められることで、自分を大事にすることができるようになるのです。
相手に認められないと、自分を認めるのも難しいよね
必要とされない辛さは生きる意味まで考えさせる
自分の存在が認めてもらえず、自分のことを大事に思う気持ちが傷つくと、「自分は生きている価値があるのだろうか」とさえ思います。
生きるのやめたくなることあるわ
生きる意味を問うことは、青年期という発達段階であると余計に増えるでしょう。
心理学者のエリクソンは、13歳から22歳の青年期を「自分らしさ」を模索する段階であるとしています。
「自分とは何者か」を考えるなかで、自分の生きる意味を問うことも多くなります。
そして、必要とされないというネガティブな出来事は「自分は生きている価値がないのではないか」という思いを引き起こすこともあるのです。
「自分らしさ」についてもう少し考えたい人は、こちらの記事を読んでみてください▼
必要とされないと感じる3つの理由
なぜ「必要とされない」と感じるんだろう?
必要とされないと感じる時、心の中で起きていることとして、次の3つが考えられます。
自分に当てはまるものがあるか、ひとつずつみていきましょう。
条件をクリアしないと認めてもらえないと思っている
必要とされないと感じるのは、存在を認めてもらえないときです。
そして、人に認めてもらう感覚は赤ちゃんの頃から育ちます。
ただ、大切な人(母親など)が、無条件で認めてくれる場合と条件付きで認められる場合があります。
無条件で認めてくれるというのは、「生きているだけでOK」というように、存在が認められるものです。
存在が認められる環境であれば、「自分はこれでいいのだ」と思うことができ、周りに振り回されることも少なくなります。
反対に、大切な人(母親など)が、「試験に合格したらOK」「人の役に立ったらOK」というように、条件つきでないと認めてくれない場合は、相手の期待に応えようとします。
そして、条件を満たさなければ自分はOKでない、必要がない人間なんだと思ってしまいます。
そのため
- 友達の前で明るいキャラでない自分は認めてもらえない
- 相談されたり頼られたりしない自分は認めてもらえない
と思い、自分は必要とされないと感じるのです。
また、相手が何を期待しているのか、どのようなキャラでいたらいいのか、分からなくなると不安になることもあります。
条件があれば、その期待に応えられるように頑張ることができ、安心できるのです。
ただ、その条件はありのままの自分でいることが難しく、少し窮屈で疲れを感じさせるかもしれません。
存在を認めてもらう経験が少なく自己肯定感が低い
小さい頃から、自分を認めてもらう経験が少ないと、「これで大丈夫」という感覚も持ちづらくなります。
そのため、「自分なんて」という思考が働き、必要とされないと感じます。
ただ、友達や彼氏は、自分が考えている見方をしていないかもしれません。
- 自分は友達に嫌われていると思っているけど、友達は自分のことが好き
- 自分は彼氏にとっていらない存在だと思っているけど、彼氏は自分のことを頼りにしている
ということもあります。
自分の気持ちは自分しか分からないように、相手の気持ちは想像することしかできません。
想像した相手の気持ちを、自分で決めつけて思い込むのはもったいないです。
相手とコミュニケーションをとってみると、相手の気持ちが分かるかもしれません。
意外と相手は自分を必要としてるかも…
過去の嫌な体験と似たような状況に陥っている
過去にあった嫌な体験と、今の状況が重なっていると、過去の記憶が呼び起されてネガティブな気持ちになります。
- クラスメイトにひどい言葉を言われたことがある
- 親から存在を否定されるような言葉を言われたことがある
当時の辛い記憶は、思い出すとしんどいので、心に隠してあります。
でも、整理されずにしまった記憶は、似たような状況で無意識に呼び起されてしまうのです。
辛い出来事で傷ついた心はケアする必要があります。
ただ、過去と今では違う状況にいることに気づけると、少し気持ちが楽になりますよ。
過去の嫌な体験がおよぼす心への影響やケアのしかたについては、こちらの記事を読んでみてください▼
必要とされない辛い気持ちを軽くする考え方
辛い気持ちは消せないの?
誰にも必要とされないと感じると、自分を大事にする気持ちが傷つき、辛くなります。
自分を大事にしてくれる人がいて、自分を必要としてくれたら、辛い気持ちは和らぐでしょう。
そのために、まずは自分の認められたいという気持ちを受け入れてみましょう。
評価されたいという気持ちもそうですが、存在を認めて欲しい気持ちは誰でも持っています。
下の図にあるように、「食べたい、眠りたい」「安心して安全に暮らしたい」という欲求がある程度満たされれば、次は「友達や家族、社会に受け入れられたい」という欲求が出てくるのです。
だから、認められたいと思うことは、恥ずかしいことではありません。
必要とされないと感じるのは、認められたいからだってことを自分で受け入れてみよう
そして、過去の経験や家庭環境が、必要とされないと感じさせていることを頭の片隅に置いておきましょう。
必要ない人なんていません。
どこかに自分を必要としてくれる人がいます。
存在を認めてくれる人がいます。
「自分を必要としてくれる人なんていない」と思う人は、当ブログの筆者が運営している「バーチャル談話室」に遊びに来てください。
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バーチャル談話室について、詳しくはこちらの記事を読んでみてください▼
まとめ:必要とされない辛い気持ちは認めてもらうことで軽くなる
必要とされないと感じる時、人から認めてもらえない経験によって、自分を大事にする気持ちが傷ついています。
- 条件をクリアできない自分は認めてもらえない
- 認めてもらった経験がなくて「自分なんて」と思ってしまう
- いじめや親の否定的な言葉などの嫌な記憶が呼び起されている
という理由で、「必要とされない」と感じています。
でも、どこかに自分を必要としている人がいます。
存在を認めてくれる人がいます。
必要ない人なんていません。
だからまずは、自分の「認められたい」という気持ちを受け入れてみてください。
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